日本の国土の適正な利用の在り方に関する国民の意識が高まるなか、ことし3月に設置された「土地の取得・利用等の在り方に関する有識者会議」が提言をまとめました。
その概要は以下のとおりです。
・土地利用の在り方に係る基本的考え方の提示
国が基本方針を策定し、適正な土地利用を確保するうえで必要となる指針を示すべきとしています。
・土地利用に係る情報把握の強化
現在、「市街化区域2000m2、市街化区域以外の都市計画区域5000m2、都市計画区域外1ヘクタール以上」と大規模なものに限られている、土地取得の際に必要となる届出の対象面積の引下げなど、取引段階における情報把握の強化を図るべき(全国一律で行なう引下げに加え、地方公共団体による引下げも可能とすべき)としています。
届出後に利用目的を変更した場合の再届出を求めることとし、土地利用の継続的なモニタリングを可能にすべきとしています。
届出対象面積未満の土地取引情報について、国が把握し地方公共団体への提供等を行なう仕組みを構築すべきともしています。
・不適切な土地利用等への対応
都道府県による指導監督の根拠となる土地利用基本計画において、「不適切な土地利用」に該当する行為を明示することで、国土利用計画法に基づく指導監督を可能にすべきとしています。提言では、「不適切な土地利用」を「土地利用関連法では必ずしも禁止されておらず、法規制の"隙間"に存在するが、周辺地域に悪影響を生じさせるような土地利用」と定義し、「指導監督」については、「土地の取引段階のみならず利用段階においても行なえるようにすべき」としています。
また、登記情報との照合により無届事案を把握し現地調査に入るなど、無届事案への対応を強化すべきともしています。
同時に国・都道府県・市町村の役割に応じた分担・連携体制を構築し、重層的に対応すべきとしています。
この提言を受け、国土交通省は国土利用計画法など関連法の見直しも視野に入れた具体的な制度・施策の検討を進める予定です。
出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック